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仕事ビザの限界
仕事ビザの外国人は仕事が限定的で採用しづらい。
そう思われている企業も多いのではないでしょうか。
特に人手不足が問題となっている飲食店や製造業においては、実際のところ仕事ビザの代表格である「技人国ビザ」で採用するには限界があります。
それは、技人国ビザは制度上、オフィスワークを念頭においているビザだからです。
そのため現場仕事で外国人を雇用している企業は、一般的に技能実習や特定技能で外国人を採用しているところと思います。
しかし、いずれのビザも外部機関に外国人の管理を任せる場合、監理団体や登録支援機関と契約を結ぶ必要があり、余計なコストが発生します。
また、雇用できる人数や期間も限定的で、結局いつまでも新規採用を続けなければなりません。
そこで、2019年5月からスタートした技人国ビザよりも幅広い仕事が認められ、長く正社員として働ける「特定活動46号告示ビザ（以下、「特活46号ビザ」と呼ぶ）」をご紹介します。
もちろんこのビザは監理団体や登録支援機関などの外部機関は必要ありません。
通常の仕事ビザと同様に、自社のみで外国人の正社員雇用が可能です。
それでは一緒に見ていきましょう！
対象となる業務
日本語を用いるような、いわゆる翻訳や通訳の要素を含んだ業務で、他者とのコミュニケーションが発生するものが対象となります。
翻訳通訳は今までも技人国ビザの業務でしたが、現場仕事では認められてきませんでしたが、本件のビザではこれが認められます。
これだけ言われてもよく分からないと思いますので、次の項目で具体例をあげました。
あくまでも一例ですので自分の会社で採用できないかご興味のある方は、是非お問い合わせいただければ回答いたします。
業務の具体例
特活46号ビザで認められる仕事例です。
特に赤字箇所は今までの技人国ビザでは認められてこなかった仕事です。
とても幅広いのであらゆる業種で応用できそうですね。
飲食店の場合
通訳を兼ねた接客業務や店舗管理業務を行うもの。
工場の場合
技能実習生や他の外国人に対し、外国語で伝達・指導を行い、自身もライン業務を行うもの。
小売店の場合
仕入れや商品企画、通訳を兼ねた接客販売業務を行うもの。
ホテルや旅館の場合
通訳業務を兼ねた外国語によるホームページ開設・更新作業等の広報業務や通訳を兼ねたベルスタッフやドアマン。
タクシー会社の場合
企画・立案や通訳を兼ねた観光案内を行うタクシードライバー。
介護施設の場合
外国人従業員や技能実習生への指導を行いながら、日本語を用いて介護業務を行うもの。
食品製造会社の場合
日本語を使ったコミュニケーションを取りながら商品の企画・開発を行いつつ、自らも商品製造ラインに入って作業を行うもの。
特活46号ビザの主な取得条件
外国人の方が学歴要件と日本語能力要件の2要件を両方満たす必要があります。
ただし、大学または大学院で日本語を専攻していた方は日本語能力要件は免除されます。
学歴要件
日本の4年制の大学を卒業した方、または、日本の大学院を修了している方。
なお、短期大学や専門学校、外国の大学・大学院は含まれません。
日本語能力要件
日本語能力試験N1に合格している方、または、BTJビジネス日本語能力テスト480点以上の方。
特活46号ビザのその他特徴
雇用期間
在留期間は5年、3年、1年、6ヶ月、3ヶ月のいずれかの期間が決定されますが、技能実習や特定技能と違い更新をすることで一般の仕事ビザと同様に長期雇用が可能です。
家族の呼び寄せが可能
技能実習や特定技能の欠点は、外国人従業員の家族を一緒に呼べないことです。
企業側からみても家族一緒に日本で生活できれば従業員のメンタルケアにも繋がりますし、募集の際にアピールすることで応募数を増やすことができます。
おわりに
以上、特定活動46号告示ビザについて紹介しました。
こちらのビザについて知らない方も多いのではないでしょうか。
外国人雇用をお考えの企業やこれから就職活動を考えている外国人の方は一度、ご検討いただいても良いかと思います。
